2022年9月19日月曜日

気づきつづけて

先日は 
「蓬莱座オープンマイク27」へ 
たくさんのご来場を 
ありがとうございました 

例によって 
ちょっぴり振り返ってみます~ 



前半のワークショップは 
詩人・麻生有里さんの 
詩集「ちょうどいい猫」を 
みんなで朗読してみようという試み 
名付けて… 

麻読(あそどく) 

自分が谷川俊太郎さんと 
ずっとやらせてもらっている 
「俊読」 
https://shijinrui.blogspot.com/2016/01/blog-post_11.html 

こちらをちがう詩人verでやってみたくて 
麻生さんの承諾を得て 
今回の実施となったのですが 

これがとても豊かな詩のひとときとなりました 

ランダムに選ばれた8名の方が 
直感で詩を選んで 
初見で詠んでもらったのですが 
それぞれの呼吸と 
麻生さんの詩の言葉が 
混ざり合い 

もう二度と聴くことのできない 
ライヴの詩が 
蓬莱座にひびき 
染み渡りました 

またオールジャンルオープンマイクの 
このイベントでこれほど連続で 
詩の朗読を聴き続けるということが 
これまでなかったので 

客席が次第に 
詩を受けとめる 
たしかな土壌のように 
熟成していったのが 
とても印象深かったです 

最後にオイラと 
作者である麻生さんが 
やはり詩集から詠んで 
”詩”まみれのまま 
休憩へ 



後半のオープンマイクには 
以下の11名の方が 
エントリーしてくれました 

島田令子 
思田高ばここ 
燈中碧空 
白ペン 
なかのあやこ 
祈りの人 
MOON 
渡辺一成 
厚母至眞子 
フジイ 
ももちネイル 
※敬称略/麻生有里さんが出演順を決定 

今回もバラエティに飛びまくり 
おもいおもいの表現の花が 
咲き乱れるひとときとなりました 

そのなかでもオイラの 
心に突き刺さったのは… 

初参加のももちネイルさん 
持ち込み機材のトラブルにも挫けず 
聖なる一回性のヒューマンビートボックスを 
ぶち込んでくれました 
ブラボー! 

同じく初参加の弾き語りの白ペンさんは 
この日がステージデビューとのことでしたが 
実に芯のある声を空間に放っていて 
それは前半の詩の時間との対をなすような歌声で 
岡本太郎さんの対極主義を思い出しちゃいました 

久々参加の燈中碧空さんは 
東京で暮らし始めてから一年半ぶりの途中下車 
本人は納得のいかない朗読パフォーマンスだったようですが 
山口を離れてから彼が 
俳優として肉体的にも精神的にも研磨を積んできた 
そんな痕跡が感じられるアクトでした 

1st CDを引っ提げての登場はMOONさん 
タイトル曲「拝啓、あなたへ」の弾き語りは 
弱さと強さが歌のなかで出会っていて 
ひとつの声としてこちらへ届きました 

そしてもっともこの日 
蓬莱座の空間を満たして 
つらぬいてくれたのは 
祈りの人さんの詩… 

若い頃に読んだ 
”表現とは、誰かや何かにラヴレターを書くことである” 
というターザン山本さんの言葉を思い出しました 
こういう瞬間に立ち会えるからオイラは 
オープンマイクをずっとやってるんだよなあと 
思い起こさせてもらいました 
ありがとう 

ラストはオイラが 
発売中の東京荒野30号掲載 
https://www.amazon.co.jp/dp/4909798188 の 
詩「愛以上の讃歌」をパフォーマンスして 
嵐の前の嵐のようなこの日の宴は幕 



今回名前を挙げさせてもらった 
参加者の方々には 
自分の好みのパフォーマンスだったということではなくて 
ひとつの共通点がありました 

それはパフォーマンスが終わった瞬間に 
もう次の表現へと 
つまりは明日へと 
意識が向かっていたこと 

そんなふうにオイラの心には映ったのです 

必要以上に己を抱きしめず 
かといって突き放しすぎもせず 
気を抜かず 
息を楽にして 
内面から出てきたものを 
この世界へと捧げていく 

そんなことを繰り返してきた自分自身にとって 
パフォーマンス後の皆さんの”気”に触れられることは 
無人島だとおもっていた場所で 
だれかと出会えたような 
切実な喜びにあふれた 
0.1秒なのです 

なんで表現をしているのか 
なんで出会うのか 
なんで別れるのか 
なんで苦しいのか 
なんで嬉しいのか 
なんで歩くのか 
なんで生きるのか 
死ぬのか 

そんなことを 
問いつづけて 
答えつづけて 
迷いつづけて 
ふと 

しあわせに気づいたりして 


また 
来月、 

あそびましょ 




* 



(桑原滝弥・今後の予定) 

9/24(土)16:00~ 
講座「詩の扉を開く」 
山口・カルチャーどうもん 
https://c-doumon.com/%E8%A9%A9%E3%81%AE%E6%89%89%E3%82%92%E9%96%8B%E3%81%8F/ 

9/25(日)発売 
雑誌「シェルスクリプトマガジンVol.80」 
発行・USP研究所 
https://www.usp-lab.com/pub.magazine.html 

10/1(土)19:00~ 
イベント「”詩人失格”発売記念」 
大阪・ライヴ喫茶 亀 
https://shijinrui.blogspot.com/2022/07/blog-post.html 

10/1(土)~23(日)公開 
展示「たったひとつのバラバラ展」 
大阪・ギャラリーヨルチャ 
http://shijinrui.blogspot.com/2022/09/blog-post_5.html 

10/15(土)17:00~ 
イベント「蓬莱座オープンマイク28」 
山口・旧蓬莱閣 
http://shijinrui.blogspot.com/2022/01/2022.html 

10/23(日)18:00~ 
イベント「明日生まれる命について」 
大阪・ギャラリーヨルチャ 
http://shijinrui.blogspot.com/2022/09/blog-post_5.html 

10/29(土)16:00~ 
講座「詩の扉を開く」 
山口・カルチャーどうもん 
https://c-doumon.com/%E8%A9%A9%E3%81%AE%E6%89%89%E3%82%92%E9%96%8B%E3%81%8F/ 

11/6(日)17:00~ 
イベント「詩がわからない人のための、詩のライヴ」 
東京・Space EDGE 
https://shijinrui.blogspot.com/2022/09/art-bridge.html 


◇公開中 
動画 
「俊読 2022」 
https://youtu.be/uVF_2IzBeXA 

◇発売中 
自伝詩集 
「詩人失格」 
https://www.amazon.co.jp/dp/4909798161 



【執筆・公演・その他、詩に関する依頼先】 
TEL:090-8545-2708 
takiyakuwahara@yahoo.co.jp 
詩人類 



追伸: 
先月の北海道ツアーの模様を 
北海道新聞札幌版、釧路版、 
それぞれの記事で取り上げていただきました 
ありがとうございます! 

また先日久しぶりにオジャマした 
山陽小野田市立図書館での「ポエムカフェ」 
(めっちゃ楽しかった☆)で 
詩人失格にも収録されている詩「space turbo」 を 
9月の詩に選んでいただきました 
よろしかったらご覧あれ~~~ 
https://library.city.sanyo-onoda.lg.jp/poem-cafe/post.html