2019年3月25日月曜日

試み

自分は 
現実に経験したことを 
詩にするまでに 
結構時間がかかるほうだとおもいます 



ですので 
いま二歳半の息子を育てていますが 
育児の詩なんてまったく書けません 

どうしてもタイムリーなものを 
というオファーの場合は 
表面上はそのテーマに沿いつつも 
詩を成す根幹は 
かなり古い記憶に担ってもらったりしています 

だから現在 
発表している新作と呼ばれる詩も 
三年以上前の自分がやっと目覚めて 
暴れだした結果だったりします 

読み返して 
これは一体いつの自分なんだろうと 
推理したりすることもしょっちゅうです 



かとおもえば 
未来の自分としか表現できないような 
よくわからない自分が出てきて 
書かされてしまうこともあります 

そのせいか 
数年前に書いた作品を 
ステージで朗読していて 
”そういうことだったのか!?” 
と、ある日突然 
現実の自分が追いついて 
おったまげるなんてことも 
たま~にあったりします 



過去だったり 
未来だったり 
よくわからなかったり 
そんな自分が書いた詩が 

いつの時代の 
”いま”を生きる 
あなたへ 
届くのか 


それってやっぱり 
すごくどうでもよくって 
素敵な試みだな 
と、おもうのです 




* 



◇発売中 

隔月誌「シェルスクリプトマガジンVol.59 2019 April」 

世界で唯一のシェルスクリプト専門誌! 
詩人・桑原滝弥による 
コンピューター用語、及び、 
関連ワードをタイトルに詩を作るシリーズ掲載 
イラスト・イケヤシロウ 

定価:本体500円+税 
発行:USP研究所 
※全国書店、amazonなどの通販サイトで発売。 
https://www.usp-lab.com/pub.magazine.html 





わかっているということは 
わかっていないということだから 

楽しいはずの宴に背を向けて 
真夜中にひとりで彷徨いたくなるし 
薄暗い部屋の片隅で詩を書き 
生まれなかった命に語りかけたりする 

わかっていないということは 
わかっているということだから 

悲しいはずの旋律に力が湧いて 
朝靄のなかですべてと繋がりたくなるし 
取り返しのつかぬ愛を己に見出し 
死にいく時代の神の声を聴いたりする 

【掲載詩 ~試み~ より】

2019年3月21日木曜日

クワクワ・ホッパーとチャーリー・タッキー24

夜明け前 
カラッポの花が咲く 
カラッポのうたが流れ 
カラッポの心が踊りだす 
カラッポのまま 
カラッポに満たされて 
カラッポのわたしは 
カラッポでない世界へ 

朝を産む 


https://twitter.com/KAKUKAKUYO/status/1108507837485862912 

2019年3月15日金曜日

『俊読 2019』出演者発表第六弾∞

さあ 
いよいよ今日は 
『俊読 2019』出演者 
最後の発表をさせていただきます 

その方とは… 




* 



★俊読2019出演者★ 



三角みづ紀(みすみみづき) 

詩人。1981年鹿児島生まれ。東京造形大学在学中に現代詩手帖賞、第1詩集で中原中也賞を受賞。第2詩集で南日本文学賞と歴程新鋭賞を受賞。執筆の他、朗読活動も精力的におこない多くの国際詩祭に招聘される。第5詩集『隣人のいない部屋』で萩原朔太郎賞を最年少受賞。2001年に指定難病である全身性エリテマトーデスを発症し、2006年に大腿骨骨頭壊死で身体障害者手帳を持つ。「すべてのものに命がある」ことを念頭に置きつつ、あらゆる表現を詩として発信している。 




* 



自分が 
いまを生きている 
大きなよろこびのひとつとして 
この詩人と同じ時代に呼吸をして 
彼女の書いた詩を 
浴びつづけることができる 
というものがあります 

それは 
大自然の恩恵を受けて 
あるゆる生物が生きていられることや 

ニンゲンという種が 
どんなに悲しくて醜くても 
悲しいからこそ 
醜いからこそ 
そこに希望が生まれ 
だれかやなにかを愛せることと 

同質の歓喜です 



詩人は世界の闇をあぶり出し 
光を生む 

谷川俊太郎という 
大きな光のように見えて 
だれよりもかすかな光に 
心を通わせつづけた詩人のもとに 

それぞれの光をたずさえて 
出演者も 
スタッフも 
お客さんも 
俊読の夜に集います 

そこに三角みづ紀という 
不思議な 
それでいてとても 
まっとうな光が 
加わってくれます 

その光が 
どこへ向かって注がれて 
なにに向かって溶け入り 
あなたとどんな光を生みだすのか 
どうか命がけで 
お楽しみに 



さあ 
俊読しましょう 

ひとりひとりの光を 
詩を 
捧げ合って 




* 



『俊読 2019』 

5/26(日) 
会場・札幌Fiesta 
https://fiesta.owst.jp/ 



”この国の子どもたちは、皆この男の詩を読んで大きくなった” 

日本でもっとも愛されている詩人・谷川俊太郎の作品を 
さまざまな表現者が独自の解釈/方法でパフォーマンスする 
スペシャル・トリビュートLIVE第11弾☆ 


<出演> 
谷川俊太郎 
三角みづ紀 
高瀬麻里子 
文月悠光 
木村功 
ニシムラタツヤ 
うさぎとつくね 
仔羊亭たいよう 
しまちち 
ハル 
桑原滝弥 


※チケット発売は4月中旬を予定。近日詳細発表。 



『俊読 2019』Facebook専用ページ 
https://www.facebook.com/SHUNDOKU2019/?modal=admin_todo_tour

2019年3月12日火曜日

手記 札幌に俊カフェができました

最近このブログでも 
ちょくちょく登場してくださっている 
古川奈央さんがこの度 
『手記 札幌に俊カフェができました』を 
上梓されました 

あらためて 
古川さんて 
どんなひとかと申しますと… 



古川奈央(ふるかわなお) 
1969年札幌生まれ。札幌開成高校(当時)で谷川俊太郎作詞の校歌を歌う。大学卒業後、「夜中に台所でぼくはきみに話しかけたかった」「旅」と出合い、谷川俊太郎の詩にはまる。編集プロダクション、雑誌編集部等を経て2007年よりフリーライター&エディター。2015年、一ファンの立場で17日間、札幌で開催した「とても個人的な谷川俊太郎展」が話題に。2017年5月3日、札幌に「俊カフェ」をオープン。現在、俊カフェ店主、ポエムピース札幌編集長。谷川俊太郎のリフィル型詩集(名作選・ポエムピース刊)4冊を編集。 



…なんだかすごい人生です! 

自分からみた古川さんは 
一見とても落ち着いた大人の女性で 
それでいてこうと決めたら 
だれにも止められない 
やんちゃ姫のような爆発力を秘めた 
情熱のひとです 

好戦的なオラオラ系なひととかを 
ちっとも怖いとおもわないのですが 
古川さんのような 
おとなしそうでいて 
しっかりと芯のある 
己の真実に根ざして 
ごまかさずに生きているひとが 
オイラはとっても怖くて尊敬しています 

それで今回 
5/26(日)札幌Fiestaで開催する 
「俊読 2019」を 
このひとといっしょにつくりたい! 
と閃いたのでした 



そんな古川さんの書かれたこの本は 
等身大の古川さんの半生が 
どこまでも実直に丁寧に描かれていて 
結果”等身大ってこんなにも巨大で微細だったっけ?” 
と人間の尺度をあらためて見つめ直したくなる 
読み応え抜群の一冊です 

谷川俊太郎ファンにとっては 
紙面やイベントとはまたちがった 
俊太郎さんの人となりが味わえるかとおもいます 
とことん忠実に描かれているので 
オイラなんかは 
台詞部分は俊太郎さんの肉声で 
脳内再生されちゃいました 笑 

もうすこしフラットに読みたい方には 
ひとりの人間が 
ほんの思いつきや 
ささやかな夢を出発点にして 
現実をダイナミックに動かしていく 
だれの身にも情熱と勇気さえ忘れなければ起こりうる 
当たり前の生命の神秘の書として 
手に取っていただけるかとおもいます 

これからの季節 
新しい環境に飛び込むひととかにも 
読んでほしいなあ 



んでもって 
このブログをいつもチェックしてくれている 
たっきーマニアにお伝えしておきますと 
この本、桑原滝弥や俊読のことにも 
結構なページを割いて 
書いてくださっております 

古川さんから見た 
俊読やオイラや 
現在進行形の 
これから生まれるポエジーについて 

これを読んで 
今度の「俊読 2019」を観に来ていただくと 
より深くイベントを楽しんでもらえること請け合いです 



というわけで 
俊太郎ファンはもとより 
いろんなひとが楽しめる 
俊カフェ本 

この春は 
俊読のまえに 
”奈央読”だよ~~~☆ 




* 



『手記 札幌に俊カフェができました 』 

古川奈央(著/文) 
発行:ポエムピース 
四六判200ページ 
定価 1,400円+税 
ISBN 9784908827518 



谷川俊太郎の一ファンが札幌に個人的な願望で谷川俊太郎を探検できるカフェを作った。 
詩的でぬくもりあるその「いい空気」に誘われて、そこにはいつしか様々な人が現れるようになる。 
そして独特のカルチャーが生まれていった。これは等身大の現在進行形の記録である《編集部》 

目次 
はじめに 10 
1章 いくつもの出会いが重なって 13 
   子どもの頃から詩は身近にあった 18 
   高校の校歌で目にした〝谷川俊太郎〝の名前 19 
   詩集「旅」に導かれて 22 
   人生が一変したDivaとの出会い 24 
   ファンから友人へ。まこりんとの関係 30 
2章 俊太郎さんへの距離が近づく 37 
   話したいことがあふれた1時間 38 
   心が躍った「ナナロク社」のアイテム 44 
   俊太郎さんのものばかり集めた場を作りたい! 45 
   年明け早々、夢がぐっと現実的に 47 
3章 「とても個人的な谷川俊太郎展」開催 51 
   まさか!?谷谷川俊太郎さんから直々に電話が 52 
   「道後温泉 オンセナート」と「とても個人的な谷川俊太郎展」 54 
   予想を超える反響に、改めて「谷川俊太郎」の偉大さを知る 61 
   「全曲・谷川俊太郎」のまこりんライブに涙 63 
   大成功だった企画展。俊カフェがより現実的に 68 
4章 俊太郎さんのご自宅へ行く 73 
   ついに俊太郎さんのご自宅にお邪魔する日が!! 74 
5章 詩の編集、対詩ライブ、大岡信ことば館 83 
   私が俊太郎さんの詩の編集をするなんて… 84 
   1年後、「リフィル型詩集」を発刊 86 
   俊太郎さんに近しい方たちとの交流 89 
   谷川俊太郎×覚和歌子「対詩ライブ」 90 
   まこりんと大岡信ことば館へ 93 
   小樽で俊太郎さんの朗読にみみをすます 95 
6章 年末の願いが、年明け早々に実現へ 99 
   少しずつ動き出した、カフェを開くという夢 100 
   〝フリーライター〝〝カフェ店主〝に 102 
   わからないことだらけの開業準備 107 
   「俊カフェ(仮)」から「俊カフェ」に決めた瞬間 112 
   え? 私がラジオ番組のレギュラーに? 114 
   オリジナルグッズ作りに奔走する日々 118 
   SNSで書いた夢がついに実現 120 
7章 「俊カフェ」オープン 127 
   2017年5月3日、緊張感いっぱいで俊カフェがオープン 128 
   価格設定にはかなり悩みました 132 
   込み入った話をしたくなる空間 137 
   イベント開催で文化の発信基地に 138 
   俊カフェオリジナルカレンダーを制作 141 
   詩や絵本の講座を隔月で開催。新たな表現の場に 143 
8章 谷川俊太郎&DiVaライブを開催 147 
   1月14日はDiVa単独ライブ「詩は歌に恋をする」 148 
   1月15日は長年の夢! 谷川俊太郎&DiVaコンサート「詩は歌に恋をする」 151 
   1月16日は俊カフェで、谷川俊太郎&DiVaのミニライブ 156 
9章 俊太郎さんの周りの方々とさらに出会う 165 
   ポエトリーリーディング「俊読」主催 桑原滝弥さんとの出会い 166 
   「俊読2019」に向けて準備開始 173 
   「谷川俊太郎展」でナナロク社のお2人とご挨拶 176 
   呼吸法の加藤俊朗先生に会えることに 181 
   俊太郎さんの言葉に背中を押され、執筆を再開 183 
10章 これからのこと 187 
   俊カフェができるまで 
   古川奈央を傍で見てきた人たち 194 

ポエムピースHP記事 
http://poempiece.com/books/2235 
※全国書店、amazonなどでも発売中。 




一人の詩人が書いた詩からカフェが生まれた! なんだかおとぎ話のように思えます。その詩人が賢治でも中也でもない、なんとこの俊太郎ですから、余計びっくり。けれどそれがおとぎ話ではなく、リアルで楽しい苦労話だということは、この本を開けばわかります。 
詩は基本的に作者と読者の一対一の関係で成り立つものですが、詩を味わう場はさまざまです。昔は書店での立ち読みは歓迎されませんでしたが、今では書店で読書できるスペースを設けているところも多い。書店の空間、書店で過ごす時間が、本を中心にしてゆったり豊かになってきているんです。 
「俊カフェ」もそういう時代の流れの中で、書店として本を売るだけではない、(でもこの本は買ってほしい)ささやかでもアイデアに満ちた活動、詩をきっかけにした老若男女の輪を目指してほしいと思います。 
(谷川俊太郎)

2019年3月9日土曜日

おだんご5周年♪

先日は 
講談師 神田京子・詩人 桑原滝弥 
「夫妻ライブin花座」へ 
たくさんのご来場 
ほんとうにありがとうございました! 



とにかく 
仙台の 
あの花座の 
空間に集ってくださったお客さんの 
文化を愛するパワーに 
とっても感動しました 

おかげさまで 
これまでのステージとは 
またちがった感覚が 
自分のなかに生まれました 

本番中に 
お客さんといっしょに 
詩の声をつくっていく 
スリリングであり 
あたたかくもある 
あのライヴの瞬間を 
オイラは一生忘れません 

というか 
もう己の詩の細胞のなかに 
しっかりと入ってしまいましたので 
これからこの花座で生まれたエネルギーを 
さまざまな場所で駆使してまいります 

世界中のみなさん 
どうか楽しみに待っててね☆ 



席亭の白津守康さんをはじめ 
花座のスタッフのみなさんにも 
あらためて御礼申し上げます 
(息子の面倒まで見ていただき 
 本人もめちゃくちゃなついていて 
 パパ感激!) 

杜の都へ 
もっとご恩返しができるように 
これからも全力で”詩”つづけますので 
何卒よろしくお願いいたします 




* 



さて 
そんな花座の高座でも 
”いま”という時代にもひびく講談を 
たっぷりとお届けしました 
わが妻・神田京子 

その京子が 
真打昇進の折に立ち上げていただいた 
「神田京子後援会 kyoko oh! Dango club」が 
おかげさまで発足5周年を迎えました 

こちらも 
ほんとうに有り難きしあわせ… 
心から御礼申し上げます 



現在 kyoko oh! Dango club では 
新年度会員を募集しております 

入会すると 
下記のような特典が盛りだくさん! 

年二回発行の会報誌は 
各界で活躍するさまざまな方の寄稿文や 
講談の面白さも見えてくるレポート 
何より京子自身の言葉で語られる 
熱い、熱すぎる、アチチ… 
なメッセージが本音で綴られております 

オイラも一口コラム 
「奥様は講談師」を連載しておりますので 
ぜひ入会して 
ご一読くださいませ~~~ 




~ 神田京子後援会 Kyoko oh! Dango club ~ 

[お申し込み・お問い合わせ] 

TEL 03-3413-8420 FAX 03-3413-8331 
E-Mail Kyoko-ohdangoclub@liberty-feel.co.jp 

〒155-0031東京都世田谷区北沢2-11-3イサミヤビル3F 
リバティエンターテインメント内 
神田京子後援会 Kyoko oh! Dango club事務局 

[会費振込先口座] 

加入者名:Kyoko oh! Dango club 
郵便局払込口座:00130-8-264139 
ゆうちょ銀行:〇一九店 当座 0264139 

<入会金:1000円 / 年会費:3000円> 

※ 電話、FAX、メールにてお申し込みの後、 
上記口座まで入会金・年会費をお納めください。 


[会員特典] 

1.会員証発行、 
  Kyoko oh! Dango club オリジナルグッズ進呈! 
2.京子ちゃんの近況や、 
  ココだけの話満載!の会報誌を発行。(年2回) 
3.500円優待券プレゼント 




* 



そんなうちのかあちゃんですが 
近々では↓のような独演会を開催いたします 

講談って、何? 
え、暗闇でレミゼ? 
そもそも日本の話芸ってどんなもの? 

気になった方は 
迷わずカモーン!!! 

張り扇のパンパンと響きわたるリズムとともに 
きっとあなたを 
別世界へと誘ってくれますよ♪ 




『神田京子暗闇独演会 vol.2』 
~講談・レミゼラブル~ 

とき: 3月31日(日)開演 昼の部13:30~ (開場は30分前) 
夜の部17:30~ (開場は30分前) 
場所: Geki地下リバティ 
  (世田谷区北沢2-11-3イサミヤビルB1F 
          TEL:03-3413-8420) 
料金: 3000円 
出演: 神田京子(講談)/ 池田郁子(マイム) 
予約・問: tel 03-3413-8420 fax 03-3413-8331 
mail kyoko-ohdangoclub@liberty-feel.co.jp 
(Kyoko oh! Dango Club事務局) 

※天井の高い、面白い空間で、立ての動きをマイムで表現 
 しながら、空間を言葉と熱で埋めて行こう!という試み。 
 大好評頂きました、暗闇独演会の第二弾です!! 

※Kyoko oh! Dango Club 2019年度会員の皆様は 
無料ご招待。当日受付にて新規ご入会、ご更新 
された方もその場で入場無料となります!! 



【神田京子】 
◇オフィシャルサイト 
http://kandakyoko.com/ 
◇公式ブログ「京子喫茶室」 
http://blog.kandakyoko.com/ 
◇後援会Facebookページ 
https://www.facebook.com/kyoko.ohdangoclub/