2018年11月26日月曜日

『俊読 2019』出演者発表第二弾!!

先日 
ハルさん、しまちちさんの出演を発表しました 
来年5/26(日)札幌Fiestaで開催の 
 「俊読 2019」 

日本でもっとも愛されている詩人・谷川俊太郎さんの作品を 
さまざま表現者が独自の解釈/方法でパフォーマンスする 
こちらのイベント

今日は新たな出演者を発表させていただきます 
その方とはなんと… 




”文月悠光(ふづき・ゆみ)” 

詩人。1991年生まれ。札幌出身、東京在住。2008年、16歳で現代詩手帖賞を受賞。高校3年時に発表した第1詩集『適切な世界の適切ならざる私』(思潮社)で、中原中也賞、丸山豊記念現代詩賞を最年少18歳で受賞。近年は、エッセイ集『洗礼ダイアリー』(ポプラ社)、『臆病な詩人、街へ出る。』(立東舎)が若い世代を中心に話題に。 
http://fuzukiyumi.com/ 




そうです 
詩が好きな人ならごよく存知の 
あの文月さんです!!! 

オイラなんかが講釈を垂れるのもなんですが 
あえて一言お伝えさせていただくと 
オイラがおもうこの人のすごいところは 
自分という存在を無防備なまでにさらして 
そこからこの世界で 
多くのひとが知覚しているのに見過ごしがちな 
詩のエッセンスを抽出して 
己の内なる自然と調和させ 
それぞれの身になじむようなひびきを 
うたってくれるところです 

またパフォーマンスも常に変化しつづけていて 
自然との対話である詩を 
ある種もっとも体言している詩人だとおもいます 

俊読への出演は 
2017年以来二度目の登場となりますが 
前回もそうだったように 
今回もオファーを受けていただいてからのこの半年間で 
文月さんがどんな詩を身にまとって 
当日のステージに立つのか 
まったくもって予測不能 

しかも今回は彼女の生まれ故郷である 
札幌での開催ですから 
その点もどのように影響するのか 
ワクワクして興味がつきません 

みなさんも 
どうかお楽しみに&お見逃しなく☆ 



そのほか 
「俊読 2019」のこれからの情報や 
これまでの流れは 
下記のFacebook専用ページでも 
関連写真や動画を交えて 
共同主催の俊カフェ・古川さんが 
わかりやすくお伝えしてくれておりますので 
よかったらご覧になってくださいませ~ 



『俊読 2019』Facebook専用ページ 
https://www.facebook.com/SHUNDOKU2019/?modal=admin_todo_tour 




* 



でもって 
二ヶ月に一度の 
毎度の連載が発売になっておりますので 
こちらもよろしくねんっ 



◇発売中 

隔月誌「シェルスクリプトマガジンVol.57 2018 December」 

世界で唯一のシェルスクリプト専門誌! 
詩人・桑原滝弥による 
コンピューター用語をタイトルに詩を作るシリーズ掲載 
イラスト・イケヤシロウ 

定価:本体500円+税 
発行:USP研究所 
※全国書店、amazonなどの通販サイトで発売。 
https://www.usp-lab.com/pub.magazine.html 





しょうもない怒りが発端で 
さまざまなことが露見して 
自分という人間の 
よい所とわるい所と 
相手という人間の 
本性と尊さが交錯して 
傷つきながらも 
生身の温もりのようなものを感じて 
そんな日もあるさ 
と上手に吐き捨てたつもりが 
そんな日々が常に 
己の人生の根底に 
流れつづけていることに気がついて 
膝からくずれて 
涙は出なくて 
ハハハ 
と泣いた 

【掲載詩 ~色あせない~ より】

2018年11月22日木曜日

ひろしま日記

ども~ 
今日は予告通り 
このあいだの広島ツアーの模様を振り返ってみたいと思います 

ちょっと長くなるやもですが 
お付き合いいただけましたら幸いです~ 




* 



11/5(月) 
「国際平和のための世界経済人会議」トークセッション 
~広島国際会議場~ 

主に経済の側から平和を考えてみようという試みの「国際平和のための世界経済人会議」 
https://www.hiroshima-wbcwp.com/ 
毎年この時期に広島県が中心となって開催されてきた本会議は、ビジネス、テクノロジー、エネルギー、環境、教育などの、それぞれの分野のスペシャリストが登壇してのトークセッションやワークショップ、パフォーマンスなどが行われてきました。 
で、今年は新たに、アートとスポーツが加えられることになりまして、オイラはアート部門のトークセッション”アートによる社会への働きかけを通じた平和の実現”に、詩人として話してくれと声を掛けていただいて登壇することとなったのでした。 
登壇者はオイラのほかに・・・ 

宇野常寛(評論家, PLANETS編集長 ) 
関根健次(ユナイテッドピープル株式会社 代表取締役、一般社団法人 国際平和映像祭 代表理事、ピースデー・ジャパン共同代表) 
林千晶(株式会社ロフトワーク代表取締役) 
谷崎テトラ(作家、音楽プロデューサー、京都造形芸術大学教授) 

・・・といった方々。 
林さんがモデレーターを務められ、各々が意見を述べ議論していく形なのですが、これがなかなか熱いセッションになりました! 
平和への行動を喚起するアートの可能性と、平和だろうが戦争だろうがそこへ向かう人間の在り方を問うアートの役割について、ふたつの意見がわりと真っ向からぶつかりあって、人間くさい対話が生まれた気がします。 
オイラは冒頭の自己紹介で説明を入れずに詩を朗読して、あとは議論に関しては流れにまかせていたのですが、意見としては主に後者のアートの役割について話しました。 
普段から言っていることなのですが、人間のどうしても拭い去れない悪性というものを転化して、美しいものや面白いものを生み出して、何かしらの真理に迫るのが芸術なので、平和という概念に取り組むことは有意義だが、そこでちょっとでも良いことをしていると善性を鵜呑みにして気持ちよくなったり、個人・孤独という本分を忘れて、”みんなのため”的なフレーズを安易に使ってしまえば、それは戦争で”正義のため”とか言って、何人殺しても平気な人間を生み出す精神構造と変わらなくなってしまうというもの。 
ただ、トークセッションをしていて険悪な雰囲気だったかというとそれほどでもなくて、各々の意見とは別の、その人がこれまで生きてきて必死に紡いできた息遣い、語り口、トーンといったものが、それぞれオリジナリティにあふれていて、気がつけばオイラはお一人お一人のことがとても好きになっていたのでした。 
そのなかでも特に宇野常寛さんは抜群に面白くて、鋭い洞察力で人間や世界の機微を捉えて、独創的な視点でそれを何にどう繋げるかということを発想されていて、ほんとうに素晴しかったです。批評家、文筆家、編集者、ただのひと…として、久しぶりに気骨のある人と出会えたなあと、なんだか嬉しくなっちゃいました。 
このトークセッションの動画はいずれ公開されるようなので、またこのブログでもお知らせしますので、よかったら観てみてくださいね。 

セッション後は、場所を国際会議場からおりづるタワーへ移してレセプションへ。 
ここでは他の各分野の登壇者や参加者の方々とざっくばらんに交流。いわゆる平和集会のような場とは異なり、それぞれ価値観もライフスタイルもバラバラな人たちが集まっていて、風通しがよくて楽しかったです。 
基本的に詩でも音楽でも社会問題でもなんでもいいんですが、みんながおんなじような雰囲気を醸し出して仲良くしている空間が苦手なので、このゆるやかにそれぞれが別の方向を見ているカンジが心地よかったです。それってもしかして、平和というものを考えて取り組んでいく上でも大切なことなんじゃないかなあ。 
その後はさらに他の場所で深夜まで”ナイトセッション”が開催されていたようですが、いくつか他の仕事を抱えて広島入りしていたのと、翌日のパフォーマンスに備えてお先にお暇しました。さあ、明日もヤったるぜい!!! 




11/6(火) 
「国際平和のための世界経済人会議」アフターパフォーマンス 
~広島国際会議場~ 

そんなワケで今日はライヴ。 
湯崎英彦・広島県知事と、経済学者のジャック・アタリさんによる閉会式の余韻の覚めやらぬうちに、オイラが壇上に上がりゲリラ的にアフターパフォーマンス開始っ 
平日の昼間だというのに、時間を調整して来てくれた人、さらに遠方から駆けつけてくれた人もチラホラ。 
かと思えば、そんなパフォーマンスが行われるとはつゆ知らずに、たまたま居合わせてびっくりしている人もいたりして、その温度差が面白い。 
うむ、今日もみんなちがった方向を見たまま付き合ってくれ。詩はそのためにあるのだから。 

このパフォーマンスでは、翌日の豪雨被災地へのライヴとともにオイラがお誘いして、関東からはるばるやってきてくれたふたりの詩人が登場。 
前日のトークセッションではスタッフも買って出てくれた”向坂くじら”さんは、二日間の会議の熱をいっぱい吸いこんだ上での、鮮度の高いパフォーマンスを披露。 
お客さんを舞台に上げてのワークショップ的なアプローチや、手話を交えての朗読などバラエティに富んだ内容のなか、どこか一本芯の通った”くじら節”を響かせてくれました。 
続いて登場の”大島健夫”さんは、くじらちゃんとは対照的に、前夜東京で主催イベント「SPIRIT」を終えて、早朝のフライトで広島入りしたばかり。 
しかも空港から会場へのバスが渋滞に巻き込まれて予定より遅れての到着。ペースが乱れてもおかしくないところを、いつも以上に落ち着いた、重厚と表現したくなるようなパフォーマンスで魅せてくれました。 
こちらは直立不動で二本の足で突っ立ち、ほとんど声音も変えずに淡々と、詩の朗読のみを聴かせるスタイル。 
乱暴に分ければ、”動のくじら/静の健夫”といった趣き。はじめて詩のパフォーマンスに触れたであろうお客さんの表情が、「へ~、詩っていろいろあるんだなあ」と目をパチクリさせて興味深そうに観られていたのが印象的でした。 

で、オイラは何をやったのかなあ。あんまり細かいことが思い出せないんだけど、最初わりと怒ってはじめた気がする。 
イベントの時間が押していたので、その単純な苛立ちを利用して、ある思考に転化して舞台に立ちました。 
つまりは、こういう会議が行われることは素晴しいし、ここに集まってくれた人たちのことは誰ひとり嫌いじゃないんだけど、結局平和なんか生み出せなくて、何かしらの問題に直面しないかぎりは他人事でどうでもいいことで、差別もイジメも強姦も搾取も偽善も戦争もなくせやしなかった人間存在…つまりはこれまでいい加減に生きてきた己自身に腹を立てるという立ち方。 
平和会議に出て意識を高くしたからヨシとするんじゃなくて、この会議場から一歩外に出た瞬間からがほんとうの勝負なんだぞ、桑原滝弥よ、と。 
それと、詩のライヴを提供する側としては、詩の送り手と受け手のあいだにほどよい距離感ができていて、芸術をある種の余裕を持って鑑賞する空気に包まれていたので、本来ならばそれはよいことなんだろうけど、これはアートイベントではなくて、「国際平和のための世界経済人会議」のアフターパフォーマンスに呼ばれて舞台に出ているということを考えました。 
ならばもっと不細工に、空気を読まずに、己も観客も傷つくパフォーマンスの入り方…安心して観ていられるプロの表現者としてではなく、ちっぽけで不安定な”ただのひと”として客席と対峙したくなったのでした。 
「戦争を失くしたいなら、戦争よりももっと強い悪を持って、平和に向かわなければならない」というようなことを言ったっけ。詩は感情よりも深いところからうたうものなので、詩に入る前のMCはことさら感情に揺さぶりをかけたかったのかも知れません。 
気がつけば、お客さんの目の色が見る見る変化していくのがわかりました。特にスタッフをやってくださっていた県庁のみなさんの目に強いものを感じました。 
あとはただ、駆け引きなしで、無心に詩を詠みました。 

終演後、いろいろなお客さんが声を掛けてくださって、それぞれの感想を聴かせてもらいました。
また、帰り際にイベント全体の写真撮影をされていたスタッフさんに、「二日間で一番楽しかったです」と声を掛けていただいて、オイラにとってはそれが、この日の勲章でした。 
お客さんやオファーをくれた主催責任者の方に、何かしら楽しんで、喜んでもらって、物質ではない”無形の何か”を持ち帰ってもらうことは、こういう場に呼ばれた者の使命。 
だけどそれだけではなくて、たまたま仕事の一環として関わることになった、オイラや詩にまったく興味のなかった現場の一人ひとりのスタッフさんに、仕事目線からちょっとでもはみ出して”何か”を味わってもらえたとしたなら、プロとかアマとかを超えたもの(あるいはそれ以前の段階で成立するもの)であるはずの詩のライヴを提供する者として、詩本来のエネルギーを輝かす仕事とあそびができた証だとおもえるのです。 
何より県庁をはじめ、スタッフの方たちがとてもあたたかった。自分のなかでは、役人ってもっとお固いイメージだったりしたのですが、県民性なのでしょうか、広島県の人たちは、めっちゃ気さくで明るかった。なんか国際会議場なのに、親戚の家にでも遊びに来たような感覚になりました(笑) 

会場を出たあとは、大島さん、くじらちゃんに、スタッフとして東京から駆けつけてくれたKくん、大島さんの大学時代の後輩で広島市在住のIくんと合流して、明日のボランティア公演の会場探しなどでご協力いただいたAさんと会食。 
Aさんは広島市の隣の呉市の豪雨被害の甚大だった地域にボランティアとして何十回と足を運ばれていて、現在もその活動を続けられています。 
豪雨のあと二週間、水がなかなか引かなかったこと。それからの土砂を出す作業の大変さ。そしてすこしづつ復旧しながらも、また新たに芽生え出したそこに暮らす人々の感情の問題など。 
通いつづけた者でしか語れないお話をたくさん聴かせていただきました。けっして深刻にならずに、あくまで日常的なトーンで語ってくださったことが、逆に災害の過酷さが身に迫ってくるような気がしました。 
よし、明日もとにかく出たとこ勝負。出会える人と、ちゃんと、とことん、出会うぞ~~~ 




11/7(水) 
「わくわく楽しい詩のライヴ」ボランティア公演 
~呉市天応地区仮設住宅~ 

というワケでやってきました呉市天応地区。 
七月の西日本豪雨では大きな被害があった地域で、家屋が全壊するなどした方たちが暮らされている仮設住宅におじゃましてのライヴ。 
川の堤防や、崖の斜面など、街並の至るところに、まだ災害の生々しさが残っていました。 
仮設住宅の談話室でのお茶会の時間にライヴを実施させてもらうので、会場が手狭ということもあり、目の前の海を控え室代わりにして、各々準備に取りかかりました。 
広島滞在中はずっと晴天で日差しが強く汗ばむくらいだったのですが、この日もほんとうにいい天気で気持ちよくって、海がおだやかでまぶしくて、どこまでも美しかったです。 
そのやさしい海を見つめながら、自然の厳しさ、無常さを思い起こし、自分はこの”いま”という時空から、何を受け取ればよいのか、差し出せばよいのか、そんなことにおもいを巡らせました。 

そうこうするうちにあっという間に本番の時間。さ、もう理屈はいいから、とにかく楽しまなくちゃ。たがいの生命を躍動させあおう! 
ライヴがはじまって感じたことは、みなさん、とにかく元気。広島市の人たちもそうでしたが、呉市の人たちはさらに輪をかけて自由でパワフル。そして口が悪い(笑) 
くじらちゃんが自己紹介で、「わたしの母は石垣島出身で…」と話すと、目の前のおばあちゃんがすかさず「雑種?」と切り返す有様。 
字面に起こすとなんだかひどいカンジがしますが、底抜けに明るくてあったかい人柄から発せられるので、ぜんぜんイヤミじゃなくて、むしろやさしい。その証拠に、ライヴ後の懇親会でくじらちゃんとそのおばあちゃんは特に仲良しになっておりました。 
また、大島さんがお客さんと同じ目線で詩を詠もうと、みんなの前にどかっと座り込んでも、まったく恥ずかしがることなく、逆に身を乗り出すくらい。 
ちょっとこれまでにないノリの客席だったなあ。なんか日本じゃないみたいな、ラテン系のような雰囲気でした。あ、呉のみなさん、これは褒め言葉ですからね、あしからず、テヘ。 

で、前日のアフターパフォーマンスと併せてご一緒した大島さんとくじらちゃんとは、昨年の同じ時期に福島県の震災で被災された方々のコミュニティの場を数日ツアーをしたことがありまして、そのこともあって今回声を掛けさせていただきました。 
オイラは自分仕切りのイベントにどなたかに出てもらうとき、ぼんやりおまかせのようなことはしたくなくて、こんなことをしてほしい、考えてほしい、こんなことはできるだろうか…等々、あれこれ要望を伝えることが多いです。 
それは、何よりもお客さんに幸せになってほしいからなのですが、同時に共演するその人の潜在意識にできるかぎり迫り、刺激して、そのことにより自分も刺激され、追いつめられ、本番という解放のひとときに、お客さんが刺激され、詩というエネルギーの循環がより広く起きることを目指しているからです。 
つまり、自己と他者の境界を超えても、怯えることなく、脅かすことなく、より自由に、因果の芯を捉え、高め合えることが、詩というよくわからないものを通してできるんじゃないかと信じているのです。 
こんな変な考えを持っている、しかも伝えるのがヘタなオイラの投げかけに、大島さん、くじらちゃんは結構悩まれたことでしょう。ときにはプライドが傷ついたこともあったとおもいますし、オイラに腹を立てたこともあるかも知れません。 
それでもふたりは、オイラの信じる光のようなものを一緒に探そうとしてくれて、特にこの日ライヴでは、これまでとはまた別の次元の輝きを本番中にしっかりと掴んで、解き放ってくれました。それは一見詩とはまったく関係のないような瞬間だったりしたのですが、だからこそ、それは何よりも、詩でした。 
あらためて、大島健夫さん、向坂くじらさんという、ふたりのまぎれもない”詩人”に感謝いたします。 
そして、そんな瞬間を可能足らしめた、いまも、被災という日常を、愛ある眼差しを持って、自然とともに生きていらっしゃる天応の方々に、格別の御礼を申し上げます。 
ほんとうにありがとうございました。 
また、いくからね。また、やろうね。また、きっと 




~あとがき~ 

呉での公演のあと広島市に戻り、スタッフのKくんも交えて、適当に入ったお好み焼き屋さんで、そのあまりの美味しさにメンバー一同、狂喜乱舞の舌鼓を打ちました。みなさん、やっぱり広島のお好み焼きは、広島で食うにかぎります! 
その後、新幹線で一足早く帰京するKくんを見送って、大島さん、くじらちゃん、オイラの三人は、今回のツアーで何かと応援をしていただいた広島在住の詩人・Uさんと地元のバーへ。 
そこでは広島っ子のあいだでは有名なB級グルメ”ウニホーレン”をいただきました。文字通り、ほうれん草の上に、ウニを乗っけた食い物なのであるが、これがまた美味!結構好き嫌いが別れるらしいが、オイラはイケるなあ、ウニホーレンっ 

で、そのウニホーレンを頬張りながら、この三日間のツアーのことをあれこれ考えている自分がおりました。 
平和について語りあったこと。平和の詩を詠んだこと。仮設住宅でみんなで笑ったこと。 
大島さん、くじらちゃんと、詩の話や、詩以外の話をたくさんしたこと。仲間でなく、ひとりぼっちの詩人同士として向き合えたこと。 
オイラを平和会議にブッキングしてくれたFくんの眼差し。会議前日に第一子が誕生して、いちいちドラマティックだったけど、とにかくおめでとう。 
Kくん、Iくん、Aさんと話したこと、そして目の前のUさんがいま話してくれている命の話。 
ふれあった街のひとたち。お客さんの顔、顔、顔…そして、この地の光と影。 

二日目のアフターパフォーマンスのあと原爆資料館に行って見たものは、いまでも自分のなかでうまく咀嚼できずに、うずきつづけています。 
原爆の落ちた場所で、トークをし、パフォーマンスをし、人と自然と交流を持ったことを忘れずに、詩人として、ただのひとりのにんげんとして、これからこの世界に、どんな切り口で何をすべきか、しないべきか、考えて、感じて、生きていきます。 
平和会議の話をもらったときと、その後西日本豪雨が発生したときに、「詩に何ができるのか?」と己に問い掛けつづけてきましたが、旅の終わりにこんな答えが浮かんできました。 
「どんなときでも、どんなところでも、今日、出会った人とのあいだに、詩を生みだしていく…それが、詩にできること」 




最後に、今回のツアーで出会ったすべての人に、あらためて御礼申し上げます。 
また、呉市天応地区でのライヴでは、普段からオイラのイベント会場に設置している活動支援金箱に、お客さまが入れてくださった”志”を活用させていただきました。 
呉市社会福祉協議会のOさん、仮設住宅の皆さんに周知するためのチラシを作ってくれた詩人類スタッフ”かほり”にも感謝いたします。 
おれ、まだまだやりますから、やれますから、これからも何卒よろしくお願いします。 


ありがとう∞ 




* 



【桑原滝弥・今後の予定】 


11/23(金祝)19:00~ 
イベント「朗読をキライにならナイト」 
滋賀・半月舎 
http://shijinrui.blogspot.com/2018/10/blog-post_31.html 

11/24(土)14:00~ 
イベント「赤ちゃん返り朗読会」 
京都・かぜのね 
http://shijinrui.blogspot.com/2018/11/blog-post.html 

11/25(日)発売 
雑誌「シェルスクリプトマガジンVol.57」 
発行・USP研究所 
https://www.usp-lab.com/pub.magazine.html 

12/9(日)13:00~ 
イベント「tamatogi 2018」 
東京・シルクロードカフェ 
http://shijinrui.blogspot.com/2018/09/tamatogi-2018.html 

1/12(土)16:00~ 
イベント「PATCH WORDS」 
千葉市生涯学習センター 小ホール 
https://shodaikawagata.jimdo.com/2019-01-12-sat-patch-words/

2018年11月14日水曜日

クワクワ・ホッパーとチャーリー・タッキー20

次回の『宇宙の鍋敷きから』は・・・ 

◇ほんとうは平和なんかどうでもよかった 
◇個人の核戦争vs国家の孤独死 
◇虹災害 

・・・の三本立てっ 
それではみんな~、また来世☆ 


https://twitter.com/kakukakuyo/status/1062458725141598208?s=21

2018年11月10日土曜日

『俊読 2019』出演者発表第一弾!

俊読オープンマイク開催から 
早いもので約三週間 
みなさま、大変お待たせしました 

来年5/26(日)札幌Fiestaで行われる 
『俊読 2019』の出演者の発表をさせていただきます 

今回の第一弾では 
オープンマイクに参加された 
二名の出演者をどど~んとご紹介!! 




★俊読2019出演者★ 

”ハル” 
小学生。2010年白老町生まれ。3歳頃から母と共に、現代詩を歌うグループ「DiVa」を聴き始め、それを機に谷川俊太郎さんのことを知る。6歳からバイオリンを始める。2017年には札幌国際芸術祭「さっぽろコレクティブ・オーケストラ」に参加し、即興演奏の楽しさを体験。好きなことは絵を描くこと、本を読んでもらったり、自分で読むこと。 

”しまちち” 
.caféそら店主。1958年生まれ。高校の放送部時代、アナウンサーではないがNHK高校放送コンテスト地区大会朗読部門にエントリーした初の朗読体験で入賞。…朗読の快感に目覚める。早稲田小劇場時代の白石加代子の語り方に衝撃を受け模倣し…朗読の魅力に目覚める。会社員時代アマチュア演劇で舞台を経験し細胞が活性する興奮に目覚める…。2014年大空町で「caféそら」をオープン。クラシック音楽に合わせた感情的な朗読の試みを模索中。 
「caféそら」HP http://www.ceres.dti.ne.jp/m-s/sola/ 




”ハル”さんは現在小学三年生の女の子 
本番のころには四年生になっているんだな 

いずれにせよ 
これまでの俊読出演者最年少記録
(これまでは中学二年生)を 
大幅に更新することになります 

だけどそんなことはあまり関係なくて 
とにかく彼女のパフォーマンスには 
子どもとか大人とかを超越した 
キラリと光る 
堂々としたものがありました 

だから本番当日も 
お客様は子どもフィルターを掛けて 
やさしく見守る必要はまったくございません 

彼女の声とバイオリンによる俊読を 
ただ、ただ、味わってください 



もう一人の”しまちち”さんは 
渋い大人の男性 

その風貌を見て 
オイラは最初 
学校の先生とかされている方なのかなあ 
と勝手に想像しておりました 

ところがパフォーマンスをされると 
そのイメージがいい意味で 
ガタガタと崩れていったのでした 

いわゆる朗読家の朗読とは異なる 
相当音楽を聴き込んでいないとできない 
上質なポエトリー・リーディング 

日本をはじめ 
世界各国でいろんなスタイルの 
ポエトリー・リーディングを観てきましたが 
そのどれと比べても遜色のない 
見事なパフォーマンスでした 



年齢も性別も芸風も 
まったくちがうお二人ですが 
オイラが感じた共通点は 
プロ・アマの概念をかるく凌駕する 
熱量と無邪気さ 

果たして5/26には 
一体何を魅せてくれるのか? 

どうか、みなさん、 
めちゃくちゃご期待くださいね☆ 



ちなみに出演者発表第二弾は 
11月下旬~12月上旬あたりを 
予定しております 

次回発表させていただく出演者は 
オープンマイクに参加された方ではなく 
これまでの俊読のように 
オイラが独自に考えて感じて 
出演をお願いした方になります 

最近 
朗読をすればするほど 
どんどん変わっていく 
リアルな美を兼ね備えた 
素晴しい詩人の方です 

こちらも発表を楽しみに待っていてくださいね 



今回発表した 
ハルさんとしまちちさん 
お二人の写真や 

その他の本イベント関連情報は 
下記のFecebook専用ページで 
随時更新されておりますので 
よかったらチェックしてみてくださいませ~ 

『俊読 2019』Facebook専用ページ 
https://www.facebook.com/SHUNDOKU2019/?modal=admin_todo_tour 




* 



そして! 

すでに一部で 
何かと話題になっている 
”国際平和のための世界経済人会議”と 
”西日本豪雨被災地でのライヴ”を繰り広げた 
広島での激動の日々は 
近日中にこのブログで振り返りますので 

もう少々 
お待ちあれ~~~

2018年11月3日土曜日

京都・赤ちゃん返り朗読会

前回の日記で 
滋賀へ行くことをお伝えしましたが… 
http://shijinrui.blogspot.com/2018/10/blog-post_31.html 

その翌日には 
京都へまいります!!! 



詳細や 
イベントに対する”おもい”は 
下記をご参照いただけましたら幸いです 

ちなみに皆さん 
滋賀と京都 
結構近いですよね? 

そう、追っかけ可能でございます(笑) 

二日続けて 
詩のライヴを 
異なる会場で観ると 
またちがった味わいを楽しんでもらえるかとおもいますし 

両日ともオープンマイクがありますので 
エントリーしてもらえたら 
そちらも思わぬ発見があるかも知れません 



オイラ自身も 
観客として 
同じ演目を毎日通って観に行ったり 

演者として 
一日4ステージや 
七日連続計15ステージとかを 
何度か経験することによって 

表現者としても 
ただのひととしても 
見えてきた世界がありまして 
それはいまの自分の財産になってたりしますので 
気が向いた方は、ぜひに~~~ 



皆様のご来場 
赤子のような気持ちで 
いつもお待ちいたしております 




* 



『 赤ちゃん返り朗読会』 


2018年11月24日(土) 
開場/12:00 開演/14:00 


泣きながら笑おう 
恥ずかしがって輝こう 
もういちど 
赤ちゃんからはじめてみよう 



◇出演 
桑原滝弥 
まめ 
原住達斗 


◎詩のオープンマイク参加者募集! 
詩の朗読、及び、詩的パフォーマンスをされる方なら、誰でも参加可能。 
制限時間一人(組)5分間。自作他作不問。 
音源(CDソフト対応、USBは再生機器持参の事)使用可。 
楽器(セッティングに長時間掛からないもの)使用化。 
当日開場時12:00~エントリー受付。 
※もちろん観覧のみのお客様も大歓迎です。 


◇料金 
予約1500円 当日2000円 
(+1ドリンクオーダー~) 
※こども無料 

◇お問い合わせ 
「詩人類 (桑原)」 
TEL:090-8545-2708 
takiyakuwahara@yahoo.co.jp 
http://shijinrui.blogspot.jp/ 
「ごはんとおちゃ おへそ(まめ)」 
mamekichi0330@yahoo.co.jp 

◇会場 
「かぜのね」 
京都市左京区田中下柳町7-2 
TEL:075-721-4522 
http://www.kazenone.org/index.php 




~Let's 赤ちゃん~ 

こんにちは。 
今回のイベントに企画/出演する詩人の”桑原滝弥”です。 俳優として初舞台を踏んでから、早いもので32年。もう、ずっと、こんなことをやって日本中を(ときどき海外も)駆け回っています。 
京都には、2年ぶりにオジャマすることになりますが、その間の大きな変化と言えば、生まれたばかりだった息子が2歳になったことです。育児をしながら舞台に立つ日々のなかで、これまでとはすこしちがった世界が見えてきました。 
常々、「詩は、書くひとだけでなく、その詩を感じるひともまた、詩人だ」とぼくはおもってきたのですが、振り返ると、そのことをより具体的に、ひしひしと身に迫るように感じさせてもらえる場面の連続だったような気がします。 
社会的存在以前の段階の乳幼児は、宇宙的存在。言葉も知らないし、ルールもないし、オシッコもウンコも漏らしたい放題です。なのに、ただ、そこにあるだけで、見つめるこちらに生きる力を与えてくれます。言わば、詩の原石のような存在です。 
一方、そんな赤ちゃんと向き合う、ママさん、パパさんをはじめ、かつて子どもだった、いまは大人と呼ばれている人々の姿は、それはそれで、ぼくにとっては、とても詩的な存在に映りました。赤ちゃんといれば、そのひとの赤ちゃん的要素が甦ってくる、とでも申しましょうか。 
世界のなかの一要素でしかない経済活動が、この世のすべてのように受け取られがちな風潮の現代に、そんなある種の原始的な要素が脈々と受け継がれつづけていたことに、ぼくはあらためて衝撃を受けました。 
そして、こうもおもいました。この経験や感覚をもっと、その後の人生や仕事、他者との関わり合いに活かせないものだろうか。ちょっと皆、自分のなかの”赤ちゃん”を封印し過ぎじゃないかい、と。 
日本全国で舞台に立っていて、まず客席を見ておもうことは、「うわ~、今日も疲れているひとが多いなあ」ということです。誰も責任を取ってくれない、よくわからない世間体というものに怯えて、なるべく無難で、傷つくことが少ないように振る舞おうとして、結果、自分自身にも、他人に対してもストレスが溜まり、一体なんのために頑張っているのかわからないしんどさのなかで、ただ、ただ、日々を消耗している方がたくさんいらっしゃるように見受けられるのです。 
そこで今回、『赤ちゃん返り朗読会』をやってみようとおもいます。みなさん、好きな詩、言葉、小説やエッセイの一節、歌の歌詞などとともに、自分のなかの”赤ちゃん”を持ち寄って、ぜひお集りください。 なんだったら、バブバブ言ってみるだけでも大丈夫です。 
うまくできなくてもいいし、小さな声でもかまいませんし、恥ずかしいなら座ったまんま、うつむいたまんま、自由に朗読してみてください。 
表現力というのは、プロのアーティストのためだけにあるものではなく、すべての人間にそなわっているものです。芸術家はそんな人間の生活を生き生きとするためのサンプルを提出しているに過ぎません。主役はいつだって、あなたが呼吸している、なんでもない”いま”です。 
飾らない、あなたそのものの声を聴かせてください。「ああ、わたしにはこんな声があったのか」「へえ、このひとのこの声のひびき方、なんか好きだなあ」等々、発する側にも、受け取る側にも、素敵な発見があるはずです。 
それはきっと、意味を超えて、あなたがこれから生きていく日々の、目に見えない力になってくれるはずです。新たな意味合いを見出したり、これから生まれてくる命が輝くための道筋を示す、ささやかな一歩になるかも知れません。 
もちろん、「そんなのやっぱりこわくて無理!」なんて仰る方もおられるでしょう。そんなひとはのぞきに来るだけでも大歓迎。当日できそうかも?とおもったらエントリーしてください。 
ぼくも皆さんに楽しんでもらえる従来のパフォーマンスとは別に、集まってくださった皆さんと同じ目線に立ったパフォーマンスをしてみようとおもっています。 
そして、今回の企画の共同主催者、京都在住の詩人であり、会場となる”かぜのね”にて毎週火曜日に「ごはんとおちゃ おへそ」を営む”まめ”が、得意の料理で皆さんをおもてなしするとともに、約10年ぶりに詩の朗読を披露します。 
さらに現在19歳の若き俳優・原住達斗も登場。フレッシュな声を響かせてくれます。 
土曜の昼下がり、赤ちゃんという生き物がそうであるように、ほっこりしながらも、鋭さを持った、そんな会になったらいいなあと願っています。 
どうか、みなさん、気軽にあそびに来てくださいね。それでは~、Let's 赤ちゃん☆ 

桑原滝弥 




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んでもって 
明後日からはいよいよ広島へ~ 
http://shijinrui.blogspot.com/2018/10/blog-post_26.html 


みんな、待ってるぜい♡