おかげさまで無事に
「多次元フェスティバル in ベルリン」を終えて
ドイツより帰ってまいりました
たくさんのご声援をありがとうございました!
今回もそうとう濃ゆ~い旅となりました
忘れぬうちにちょいと振り返ってみますと・・・
◇8/5(水)
軽くお尻が痛くなるフライトを乗り切って、はるばるやってきましたドイツはベルリン~
夕方到着。出迎えに来てくれた”ゆび きたす”氏との久々の再会にテンション上がりつつ、そのままフェスティバル共演者たちと共に、宿の近くのレストランへミーティング兼ディナーへ
早速ソーセージにビールに美女まみれな純度100のジャーマンワールド☆五年前に初めてこの地を訪れたときに、女の子たちに「ドイツって美人が多いよね?」って言ったら、「いや、わたいらはヨーロッパではブスの部類」と謙遜していたけど、やっぱりかわいい娘がわんさかいるよなあ
肝心の打ち合わせの方は、和気藹々&喧々諤々が交錯してEカンジ。こりゃ、明日からがますます楽しみになってきたぞい!
◇8/6(木)
今日はフェスティバル会場となる”Heilig-Kreuz-Kirche”にてリハーサル~
Heilig-Kreuz-Kircheはすんごいパワーの溢れた教会で、こんなカンジ→https:/
本フェスは、マイクやアンプや電子楽器の類は一切使用せず、会場との共鳴共振のみでお届けする超天然祭。日本にいる時点であれこれシミュレーションしていたけれど、実際の空間に身を置くと、ここで一体何をすべきなのか、どういう方向性で声を響かせたらよいのかが、一気に明確になっていき思わず武者震い
また、この日は、本番に通訳を担当してくださる”三輪冬子”さんと初顔合わせ。冬子さんは現地で演劇学に取り組んでいらっしゃる、大変聡明な美女。とにかくね、めちゃくちゃ感覚が鋭いの!
ステージのオイラと、客席後方の冬子さんで、お客さんを挟み込む形で詩の時空をつくっていくので、単なる通訳としての能力にプラスして、パフォーマーとしての素養が必要になってくるんだけど、これがもうバッチリ☆関係者の一部など、この日の軽めのリハの段階ですでに感動してくれている有様
これはすごいライヴができるなあ、と興奮を禁じ得ないくらいのワクワク感だったのだけど、ただひとつ不安要素が・・・
冬子さん、前夜から夏風邪を引かれたようで、この日も病院から現場に駈け付けてくれていたんだけど、まだ、あまり体調が優れないご様子。だ、だ、だ、大丈夫だよね!?
◇8/7(金)
この日はベルリンのライヴハウス”Marie-Antoinette”にてフェス前夜祭~
翌日からのフェス本編がアナログなのに対して、今夜はスーパーエレクトリックなパーティー。ヨーロッパからいろんなタイプのバンドが参加して、オイラも電気っぽくないけど、ちょびっとだけ出演
おお!二年前の東京での第一回多次元フェスで共演した、オランダの”I Saw The Deep”がいる!顔を合わせるなりGt&Voのダレルが「ニャンニャン!」と叫ぶ。こっちのパフォーマンスを覚えていてくれたんだ(笑)。うれしいなあ
他にも、この夜が初共演だった現地在住のジャンべ奏者の”Kiyoshi Fujikawa”さんが、ステージもプライベートもすげえイカしててゴキゲン☆いつか、また、絶対ご一緒させていただきたいと勝手に誓った素敵な出会いでした
さらに超感激したのは、五年前のフランクフルトで行われた”NIPPON CONNECTION"でのオイラと神田京子のパフォーマンスをお客さんとして観てくれて、その後話す機会があり友人となった、ドイツとイタリアのナイスカップル”ゾルタン&パオラ”が遊びに来てくれたこと♪翌日のフェス本編も追っかけてくれた二人は、久しぶりなのにずっと会っていたかのような、あの頃と変わらないあたたかさ。やっぱ、友だちって宝だぜ
しかーし!そんな喜びの再会も束の間、前日の悪い予感が的中してしまい、通訳の冬子さんが風邪が悪化したようでこの日はお休みに(泣)。急遽、冬子さんの友人で、現地で詩を書いてパフォーマンスをしている”マツイシミナコ”さんが助っ人参戦してくれました。ミナコさんは独特の空気感を纏った孤高の美女といったカンジで、でも話すととっても気さくな方
挨拶もそこそこに、出番一時間前の一気の打ち合わせからのぶっつけ本番にも関わらず、驚くことに観客のみなさんに盛り上がってもらえるアクトをかますことに成功。多分オイラもミナコさんも出会ったばかりで、なんとかしなくてはならないという切羽詰まった状況だったことが、結果的によいパフォーマンスに繋がったのでしょう
これは勝手な私見だが、冬子さんが変幻自在で言葉を果てしなく躍動させてくれるタイプなら、ミナコさんはひとつひとつの言葉を丁寧に置きながら描いてくれるタイプ。作品におけるトーンの漂わせ方について、今回の旅はとっても吸収することが多くて、ビビりつつもなんだかんだで幸せな詩人だったのでありましたっ
◇8/8(土)
いよいよ開幕と相成りました「多次元フェスティバル in ベルリン」初日~
四月の日本での顔合わせから、振り返ればあっという間だったなあ
この日も冬子さんは安静が必要なためお休みということで、引き続きミナコさんが助けに来てくれました
しかし前夜とは異なり、今日からは出番も多く、パフォーマンス時間も長いので、いろいろと相談して、ミナコさんの友人の”アナ”ちゃんにネイティブパフォーマンスのアドバイザーとして来てもらうことに。アナちゃんはインプロゼーションを中心に活躍するダンサー&パフォーマーで、見事にキュートなジャーマンビューティー☆どうして、ちゃん付けなのかというと、心の恋人だから♡
とにかく彼女、空間把握能力が高く、アイディアも豊富で、そして一見関係ないようで一番大事なこととして、笑顔が強い。おかげで、オイラもミナコさんも心身を柔らかくして声を放つことができたのでした
舞台に立って改めて感じたことは、ドイツのお客さんの詩や芸術に対する理解度の高さ。こちらが言葉を発した次の瞬間には、もうその言葉を受け止めて自分のものにして発展させている。どこまでも広がりながら、それでいて焦点が絞られ、それをまたこちらに返してくれる、詩のキャッチボール。ヘンな表現になるけど、別にもう死んでもいいや、とおもえるライヴ
そこへ地歌舞の家元”古澤侑峯”さんが、生と死を繋ぐ使者の如く登場。多次元の扉がどんどんと開いていったのでした・・・
終演後、たくさんのお客さんが話しかけてくれて、新鮮な意見も聞けてすごくうれしかったんだけど、その中に流暢な日本語を操る青年が!彼の名は”ジョン・バルバトフツィ”。聞けば、11歳の時に日本語に興味を持ち、それから勉強を重ね、15~17歳まで日本に留学していて、現在18歳の高校三年生とのこと
話していて、なんとなく彼の勘の良さというか、天性のスター性を感じたオイラは、気がつけば、「明日、ヒマ?時間あるならリハから来れる?」と無茶ぶりをしていたのであった
◇8/9(日)
さあ、ついにこの日を迎えました「多次元フェスティバル in ベルリン」千秋楽~
やっと、やっと、ここに来て冬子さんが復活!さらには前日の約束通りジョンくんも来てくれた!
最初はネイティブアドバイザーとして立ち会ってくれていたジョンくんだったが、冬子さんも何かを感じたらしく、これは彼の出番を作った方が面白いということに。7月の日本でのライヴで前半部分をご披露した長編詩「そして祭が生まれる」の完全ヴァージョンをこの日は世界初演する予定だったので、この作品のラスト部分でオイラとジョンくんの掛け合いを急遽組み入れることにいたしました。ジョンくんはドイツ語から日本語に途中変化していく重要な役所で、しかも会場内でもとっても目立つ二階席からのパフォーマンス
学校でアクティングの授業を取っているとはいえ、完全な素人で今日が初舞台のジョンくん。見れば、尋常じゃないくらい緊張している。その横で、冬子さんも静かに深呼吸。二人ともすごくいい顔をしていて目が光っている。オッケー!めちゃくちゃやってやろうぜ!よろしく!いざ、ステージへ~~~
そんな訳で、客前で詩をやりはじめたら、まもなく素敵な異変が。なんと、1~2歳くらいのよちよち歩きの女の子が舞台に上がってきちゃった!!!わお、ベイビー、一緒に詩であそぼう☆
このお嬢ちゃん、中盤くらいまで何度か自由に登場してくれたんだけど、詩の内容を知っているのかと思えるくらい、抜群のタイミングで現れて、笑いながらどっかに走って行く。う~ん、奇跡って起きるのねえ
冬子さんは力強く丁寧に言葉を紡いでいってくれている。オイラはもう死にもの狂いでその瞬間瞬間を生きていく。その後ろでは、ライヴペインティングの”伊藤清泉”さんが「よっしゃ!」という掛け声を上げながら絵筆を走らせていく。客席の地熱はぐんぐんと上昇。そこへ、この異界へのデビューを果たすために、後戻りのできない極限状態の男・ジョンくんが登場。あとは、ただ、雄弁なる静寂を、この時空に残すだけ
こうして四ヶ月に及んだ、詩人・桑原滝弥の2015年版多次元フェスティバルは終わった
教会の裏庭で、パフォーマンスをやり切ったオイラと冬子さんとジョンくんは、「また、いつかやろうね」と笑顔で約束をして、三人のユニット名を”チームmatsuri”にすることに決定。皆様、いつの日か、この三人でまた何かをやらかしますので、命のかどっちょにでも小さく落書きメモをしといてくださいね♪
イベントの大トリを務めたゆび きたす氏のパフォーマンスはまさに圧巻!さまざまな何かを呼び寄せて憑依させ、宿主としての己の体内でそれらを引き合わせて爆発させ、時の芯となる絶叫を放っていく。もはや不快なくらいの圧倒的な美がそこには誕生していて、観ている者は一体何が行われているのかわからなくなり、ただ、ただ、強烈な生存状態を体験する
あ、いま、おれたちは、多次元の領域で魂ごと笑っている
◇8/10(月)
で、もって、今日はお休み~
五年前にベルリン市内はくまなく歩き回っていたこともあって、数ヶ月ぶりの完全オフだったので、ひたすらホテル内で爆睡&ダラダラ 笑
ちょっぴり知恵熱も出ちゃったようで、夢見心地の中、今回の旅を振り返っておりました
舞台上での圧倒的な存在感と、オフステージのなんとも可愛らしい天然っぷりで、この旅を引っ張ってくださった、舞踊家の”古澤侑峯”さん
いぶし銀と永遠の不良少年をせめぎ合わせながら、クールな表現を見せつけてくださった、画家の”伊藤清泉”さん
ポップセンスとギリギリの精神状態を共存させながら、伸びゆく歌声で聴く者を揺らしてくれた、ミュージシャンの”Youth Yamada”くん
何気にすごい度胸でパフォーマーの間をすり抜けて、シャッターを切り続けてくれた、ベルちゃんこと、写真家の”Jaruwara Pitisuwannarut”さん
この旅のオイラのオフステージの相方で、方々からの無茶ぶりにも、連日早朝六時からの猛トレーニングで見事応えまくった、テノール歌手の”山口弘平”くん
一緒に詩を読んでくれた、”三輪冬子”さん、”マツイシミナコ”さん、”ジョン・バルバトフツィ”くん 、助言をくれた、”アナ”ちゃん
一人何役ものスタッフワークを担ってくれた、UBI&FUのベーシストの”てけれつ”くん
その他、撮影や受付や雑用などを担当してくれた、たくさんのインターナショナルなスタッフの皆さん
準備段階で何度もぶつかり、本番でまた、新たに生まれ合えた、主催の音楽家”ゆび きたす”氏
そして、日本でのクラウドファンディングやプレイベントでご支援をいただいた皆々様
すべてを目撃してくれて、熱い拍手を送ってくださった、お客様
本当にありがとうございました∞
◇8/11(火)
そして、そして、気付けばキャッという間に帰国の日~
今回改めて実感したのは、ドイツは素晴らしい国だということ
親切で友好的な人が多くて、そこかしこで生き生きと働いたり遊んだり佇んだりしている人々が溢れていて、この地にいるだけで、豊かな心持ちになれました
あと高級店から屋台ものまで、いろんな料理をいただきましたが、ただの一度もハズレなし!それって超グレートなことだよね?
最後に、きみたちがなんと言おうと、ドイツ女子はやっぱりめちゃくちゃかわいかった☆一日十恋はしていたとおもう
それでも謙遜するというのなら、彼女を見よ!という訳で、滞在ラストに宿近くの”マレーネ・ディートリッヒ”のお墓へお参りにいってきました
今回のステージで、日本でもお馴染みの「宴ノ始メ方」というお客さんの前世を当てていく詩をやって、何回かマレーネの名前を出したんだけど、その度に「おお!」とお客さんのテンションが盛り上がったので、一言そのお礼を言いたかったのです。やっぱ今尚、彼女は大スターで、イカした女の象徴なんだね。ちなみにこちらのお墓、小じんまりとしていてとっても落ち着く素敵な場所にあったのですが、マレーネの横に、さり気なくニュートンがいたりして豪華でした!
そんなこんなで、超絶濃厚なジャーマンツアーはこれにて閉幕。もっと、もっと、とんでもなくブッ飛んだ何気ない瞬間を創造できるよう、これからも詩人は孤独にすべてと繋がってまいりますので、何卒よろしくお願いいたします
また、会おうね!ダンケシェーン!チュース
以上、ジャーマン日記でしたっ
ここでは書けなかった
ドイツで受け取った大切な何かに対するお返しや
長編詩「そして祭が生まれる」完全版日本初公開は
下記イベントで行いますので
どうぞお楽しみに~^^
夏の終わりに生まれましょう
*
詩人・桑原滝弥 presents
「表現道 hikari 3」
2015年8月23日(日)
開場18:00 開演20:00
◇出演
桑原滝弥(詩人)
福島梓(女優・ダンサー)
星野通映(津軽三味線奏者)
キヨノカ(大道芸人)
渡辺有葵(画家)
◇料金
予約2500円 当日3000円
(税込・飲食代別途必要)
※当日は満席が予想されます。早めのご予約ご来場をお勧めします。
◇会場
クロコダイル
(東京都渋谷区神宮前6-18-8 ニュー関口ビルB1F)
TEL:03-3499-5205
http://
◇問い合わせ
詩人類
TEL:090-8545-2708
takiyakuwahara@yahoo.co.jp
http://
一人で来て、
一人で帰っても、
ちゃんと何かと繋がる・・・
「異種格闘表現祭り」最終回!!!