ちょくちょく登場してくださっている
古川奈央さんがこの度
『手記 札幌に俊カフェができました』を
上梓されました
あらためて
古川さんて
どんなひとかと申しますと…
古川奈央(ふるかわなお)
1969年札幌生まれ。札幌開成高校(当時)で谷川俊太郎作詞の校歌を歌う。大学卒業後、「夜中に台所でぼくはきみに話しかけたかった」「旅」と出合い、谷川俊太郎の詩にはまる。編集プロダクション、雑誌編集部等を経て2007年よりフリーライター&エディター。2015年、一ファンの立場で17日間、札幌で開催した「とても個人的な谷川俊太郎展」が話題に。2017年5月3日、札幌に「俊カフェ」をオープン。現在、俊カフェ店主、ポエムピース札幌編集長。谷川俊太郎のリフィル型詩集(名作選・ポエムピース刊)4冊を編集。
…なんだかすごい人生です!
自分からみた古川さんは
一見とても落ち着いた大人の女性で
それでいてこうと決めたら
だれにも止められない
やんちゃ姫のような爆発力を秘めた
情熱のひとです
好戦的なオラオラ系なひととかを
ちっとも怖いとおもわないのですが
古川さんのような
おとなしそうでいて
しっかりと芯のある
己の真実に根ざして
ごまかさずに生きているひとが
オイラはとっても怖くて尊敬しています
それで今回
5/26(日)札幌Fiestaで開催する
「俊読 2019」を
このひとといっしょにつくりたい!
と閃いたのでした
そんな古川さんの書かれたこの本は
等身大の古川さんの半生が
どこまでも実直に丁寧に描かれていて
結果”等身大ってこんなにも巨大で微細だったっけ?”
と人間の尺度をあらためて見つめ直したくなる
読み応え抜群の一冊です
谷川俊太郎ファンにとっては
紙面やイベントとはまたちがった
俊太郎さんの人となりが味わえるかとおもいます
とことん忠実に描かれているので
オイラなんかは
台詞部分は俊太郎さんの肉声で
脳内再生されちゃいました 笑
もうすこしフラットに読みたい方には
ひとりの人間が
ほんの思いつきや
ささやかな夢を出発点にして
現実をダイナミックに動かしていく
だれの身にも情熱と勇気さえ忘れなければ起こりうる
当たり前の生命の神秘の書として
手に取っていただけるかとおもいます
これからの季節
新しい環境に飛び込むひととかにも
読んでほしいなあ
んでもって
このブログをいつもチェックしてくれている
たっきーマニアにお伝えしておきますと
この本、桑原滝弥や俊読のことにも
結構なページを割いて
書いてくださっております
古川さんから見た
俊読やオイラや
現在進行形の
これから生まれるポエジーについて
これを読んで
今度の「俊読 2019」を観に来ていただくと
より深くイベントを楽しんでもらえること請け合いです
というわけで
俊太郎ファンはもとより
いろんなひとが楽しめる
俊カフェ本
この春は
俊読のまえに
”奈央読”だよ~~~☆
*
『手記 札幌に俊カフェができました 』
古川奈央(著/文)
発行:ポエムピース
四六判200ページ
定価 1,400円+税
ISBN 9784908827518
谷川俊太郎の一ファンが札幌に個人的な願望で谷川俊太郎を探検できるカフェを作った。
詩的でぬくもりあるその「いい空気」に誘われて、そこにはいつしか様々な人が現れるようになる。
そして独特のカルチャーが生まれていった。これは等身大の現在進行形の記録である《編集部》
目次
はじめに 10
1章 いくつもの出会いが重なって 13
子どもの頃から詩は身近にあった 18
高校の校歌で目にした〝谷川俊太郎〝の名前 19
詩集「旅」に導かれて 22
人生が一変したDivaとの出会い 24
ファンから友人へ。まこりんとの関係 30
2章 俊太郎さんへの距離が近づく 37
話したいことがあふれた1時間 38
心が躍った「ナナロク社」のアイテム 44
俊太郎さんのものばかり集めた場を作りたい! 45
年明け早々、夢がぐっと現実的に 47
3章 「とても個人的な谷川俊太郎展」開催 51
まさか!?谷谷川俊太郎さんから直々に電話が 52
「道後温泉 オンセナート」と「とても個人的な谷川俊太郎展」 54
予想を超える反響に、改めて「谷川俊太郎」の偉大さを知る 61
「全曲・谷川俊太郎」のまこりんライブに涙 63
大成功だった企画展。俊カフェがより現実的に 68
4章 俊太郎さんのご自宅へ行く 73
ついに俊太郎さんのご自宅にお邪魔する日が!! 74
5章 詩の編集、対詩ライブ、大岡信ことば館 83
私が俊太郎さんの詩の編集をするなんて… 84
1年後、「リフィル型詩集」を発刊 86
俊太郎さんに近しい方たちとの交流 89
谷川俊太郎×覚和歌子「対詩ライブ」 90
まこりんと大岡信ことば館へ 93
小樽で俊太郎さんの朗読にみみをすます 95
6章 年末の願いが、年明け早々に実現へ 99
少しずつ動き出した、カフェを開くという夢 100
〝フリーライター〝〝カフェ店主〝に 102
わからないことだらけの開業準備 107
「俊カフェ(仮)」から「俊カフェ」に決めた瞬間 112
え? 私がラジオ番組のレギュラーに? 114
オリジナルグッズ作りに奔走する日々 118
SNSで書いた夢がついに実現 120
7章 「俊カフェ」オープン 127
2017年5月3日、緊張感いっぱいで俊カフェがオープン 128
価格設定にはかなり悩みました 132
込み入った話をしたくなる空間 137
イベント開催で文化の発信基地に 138
俊カフェオリジナルカレンダーを制作 141
詩や絵本の講座を隔月で開催。新たな表現の場に 143
8章 谷川俊太郎&DiVaライブを開催 147
1月14日はDiVa単独ライブ「詩は歌に恋をする」 148
1月15日は長年の夢! 谷川俊太郎&DiVaコンサート「詩は歌に恋をする」 151
1月16日は俊カフェで、谷川俊太郎&DiVaのミニライブ 156
9章 俊太郎さんの周りの方々とさらに出会う 165
ポエトリーリーディング「俊読」主催 桑原滝弥さんとの出会い 166
「俊読2019」に向けて準備開始 173
「谷川俊太郎展」でナナロク社のお2人とご挨拶 176
呼吸法の加藤俊朗先生に会えることに 181
俊太郎さんの言葉に背中を押され、執筆を再開 183
10章 これからのこと 187
俊カフェができるまで
古川奈央を傍で見てきた人たち 194
ポエムピースHP記事
http://
※全国書店、amazonなどでも発売中。
一人の詩人が書いた詩からカフェが生まれた! なんだかおとぎ話のように思えます。その詩人が賢治でも中也でもない、なんとこの俊太郎ですから、余計びっくり。けれどそれがおとぎ話ではなく、リアルで楽しい苦労話だということは、この本を開けばわかります。
詩は基本的に作者と読者の一対一の関係で成り立つものですが、詩を味わう場はさまざまです。昔は書店での立ち読みは歓迎されませんでしたが、今では書店で読書できるスペースを設けているところも多い。書店の空間、書店で過ごす時間が、本を中心にしてゆったり豊かになってきているんです。
「俊カフェ」もそういう時代の流れの中で、書店として本を売るだけではない、(でもこの本は買ってほしい)ささやかでもアイデアに満ちた活動、詩をきっかけにした老若男女の輪を目指してほしいと思います。
(谷川俊太郎)