2014年2月13日木曜日

生き際について

我が子よ 
おまえは生まれました 
産まれてきたくなかったかもしれませんが 
おまえはこの世にやってきました 

息子よ 
どんな世界が見えますか 
そこには風が吹いていますか 
涙はやっぱり苦いですか 

娘よ 
わたしの声が聴こえますか 
いつかおまえは恨むでしょう 
そしてだれかを愛するでしょう 

わんぱくよ 
泣いてはだめですよ 
どうしても我慢できないときは暗がりで 
でも決して気持ちよくなったりしないように 

おてんばよ 
傷つくことはよいことです 
残酷な己と握手なさい 
美しくなって救いなさい 

迷う子よ 
花は咲いていますか 
鳥はうたっていますか 
こんなはずではなかったと怒りにまかせて引き裂きますか 

見知らぬ子よ 
ごめんなさい 
だけどあなたは間違ってはいない 
死ぬな 

捨てられた子よ 
ありがとう 
だからきみはいつも正しい 
生きろ 

すべての子よ 
地に根を張り天を仰ぎ 
海に向かって叫びなさい 
バラバラの方角を目指して出会いなさい 

ひとりの子よ 
笑いなさい 
ひとりぼっちを喜びなさい 
そうしてすべてと繋がりなさい 

子よ 
命よ 
魂よ 
輝きなさい 

光の子よ 
生まれましておめでとうございます 
いつだってわたしはそばにいます 
さようなら 

いってらっしゃい 



 



詩人・桑原滝弥 ソロライヴ 
「生き際について」 


2014年2月27日(木) 
開場18:00 開演20:00 


ゲスト・谷川俊太郎 


◇料金 
前売/予約2500円 当日3000円 
(飲食代別途必要) 
※早めのご予約ご来場をお勧めします。 

◇会場 
クロコダイル 
(東京都渋谷区神宮前6-18-8 ニュー関口ビルB1F) 
TEL:03-3499-5205 
http://www.crocodile-live.jp/index2.html 

◇問い合わせ 
詩人類 
TEL:090-8545-2708 
takiyakuwahara@yahoo.co.jp 
http://shijinrui.blogspot.jp/ 



独自の詩表現で、さまざまな媒体で活動を展開する"桑原滝弥"の、新作を中心としたソロライヴ。ゲストに"谷川俊太郎"を迎え、何が飛び出すかわからないトーク&リーディング&?が炸裂。一度観たら忘れることのできない、強力なパフォーマンスをお見逃しなく!!! 



【出演者プロフィール】 

桑原 滝弥:くわはら たきや  takiya kuwahara 
詩人。1971年三重生まれ。 
演劇・音楽・パフォーマンス活動等を経て、1994年、本格的に詩作を開始。処女作「えりなのプロフィール」は、新潮文庫「あなたにあいたくて生まれてきた詩/宗左近・選」に収録。以降、舞台・映像・紙誌・電波・・・「あらゆる時空を"詩"つづける」をモットーに、さまざまな分野で活動。詩人・谷川俊太郎との共演イベント「俊読」や、言の葉Tシャツの製作などプロデュースも多数手掛ける。また、妻の講談師・神田京子との、詩と芸のコラボレーションライヴを、全国各地や海外(ドイツ、モンゴル)で行い好評を博す。著書に詩集「花火焼」、詩集「灰寿」、CDブック「タイムカプセル2012」などがある。 「詩人類」代表。 
http://shijinrui.blogspot.jp/ 

谷川 俊太郎:たにかわ しゅんたろう  syuntarou tanikawa 
詩人。1931年東京生まれ。 
1952年、詩集『二十億光年の孤独』でデビュー。1962年『月火水木金土日のうた』で第4回日本レコード大賞作詞賞、1975年『マザー・グースのうた』で日本翻訳文化賞、1982年『日々の地図』で第34回 読売文学賞、1993年『世間知ラズ』で第1回 萩原朔太郎賞、ほか受賞・著書多数。近刊は『私』『詩の本』『トロムソコラージュ』『ぼくはぼく』『写真』など。詩の他に作詞、絵本、翻訳、映画脚本など幅広いジャンルで活動。また中国など様々な国で作品が翻訳され世界的な評価も高く得ている。近年では、詩を釣るiPhoneアプリ『谷川』や、郵便で詩を送る『ポエメール』メールマガジン『谷川俊太郎のポエメール』など、 詩の可能性広げる新たな試みにも挑戦している。 
http://tanikawashuntaro.jimdo.com/ 



 



今回のライヴ、この世のあらゆる要素を大肯定したおします 
ゲストの谷川俊太郎さん(東京では五年ぶりの共演!)との絡みも含め 
いましかできないことだけをお届けしますのでご期待くださいませ 

いまからはじまる太古の一歩・・・ 



よかったらステージに、詩に、あなたの根っこを探しに来いやっ∞ 

2014年2月9日日曜日

雪カルマ

前の日記でお伝えしましたように 
大雪の影響により、出演予定のイベントが延期になりました 
楽しみにしていたみなさん、ごめんなさい! 

いま外出をされている、或いはこれからされる方は 
どうか気を付けてお過ごしくださいませ 

すこし時間ができてしまいましたので 
最近のライヴなどで感じたことを記してみたいとおもいます 
長文になるやもですが、お読みいただけたなら幸いです~ 



 



1/26(日)「mini結婚ライヴ」 
◇16:00~ 東京・明治記念館 
8年前に講談師・神田京子と結婚をして、面倒くさいから式を挙げないでいたら、いろいろな方からお叱りをいただいた 
"みんな、あなたたちをお祝いしたいのだから、ケジメの意味でも何かやりなさい"と 
そんな訳で、苦肉の策として一回限りのつもりで行ったのが2007年の「結婚披露ライヴ」。ところが、その後ありがたいことにアチラコチラから面白いとお声が掛かり、それが今日に至るまでつづく「夫婦ライヴ」のはじまりとなったのでした~ 
そして、この日は遂に、他人様の結婚式にてライヴ&司会をさせていただくことに! 
まともな挙式を知りもしない我々がわかっていることは"結婚は爆発だ"ということだけなので、精一杯めちゃくちゃにやらせていただきました 
幸い、新郎新婦をはじめ列席された皆様が大変喜んでくださったみたいで、前の晩にキッチリ夫婦喧嘩をして根多合わせをした甲斐がありました(笑) 
会場の明治記念館のスタッフの方々が、とても温かく見事な仕事っぷりでそれもひそかな感動でしたし、何より新郎新婦のこれから共に歩んでいこうという真っ直ぐな姿勢、それを包み込むようなご両親ご親族の皆様の愛の眼差しに、大自然の一部である人間の精神の醍醐味を堪能させていただきました 
Kくん&Aさん、本当におめでとうございます☆ 
決して僕たちなんかを手本にしないで!自分たちの好きに生きて、何か素敵ことがわかったら、ちょっぴり教えてくださいな♪ 
どうか、末長くお幸せに~ 



2/1(土)「tamatogi」 
◇20:30~ 東京・spaceturbo 
二ヶ月に一度の主催オープンマイクの日
詩のイベントとはおもしろいもので、"ウォ~!イエ~イ!"ってカンジの大盛り上がりの夜もあれば、淡々と、バラバラに、噛み締めて共鳴し合う夜もあって、この日はどちらかと言えば後者の月明かりでした 
そんな夜は家に帰ってから本当の"tamatogi"が始まるので、スリル満点の安らぎです☆ 
とにかく詩の密度がとっても高い宴でした!!!!!! 
次回は4/5。参加するあなた次第(もちろん観覧のみのyou含)でどうとでも転び跳ねる夜、よろしかったらあそびにきてね~ 



2/3(月)「愛以上の讃歌」 
◇13:00~ 岩手・街かどギャラリー 
◇18:00~ 岩手・復興食堂 やまだ駅 
本日より「夫婦ライヴ2014 in とうほく "愛以上の讃歌"」スタート! 
前の日に、雪化粧の笛吹峠を乗り越えてやってきたのは二年ぶりの山田町 
一ステージ目は施設開設直後以来の"街かどギャラリー" 
満員のお客様の中にはなつかしいお顔もチラホラ見えて、前回よりもさらに距離の近いパフォーマンスをすることができました 
次にまた来たときには、あんなことやこんなことやをしてみたいと、たくさんの発想が芽生えた充実の昼下がりでした 
二ステージ目は、前回おじゃましたスナック"もっきり絆"のオーナー・斉藤秀喜さん(我が兄貴!)が新たに立ち上げられた"復興食堂やまだ駅" 
カウンターの中と外を行ったり来たりの、変則的な演技エリアでのにぎやかなパフォーマンスとなりました 
こちらでも感動の再会の機会に恵まれ、打ち上げでキャッキャッやっていると、ご近所の名物宮司さん(男前)が現れて「福は内~☆」 
そう!今日は節分だったのでした~ 



2/4(火)「愛以上の讃歌」 
◇10:00~ 宮城・新王平グラウンド応急仮設住宅 
◇13:00~ 宮城・大島国民休暇村応急仮設住宅 
◇15:00~ 宮城・大島中学校応急仮設住宅 
本日は気仙沼大島での三公演
どの会場も二年ぶりの場所だったので、この日もうれしい再会があり、またワクワクするような新たな出会いもあり、喜びに溢れた立春となりました 
二年前はお客様が、おばあちゃん二人、孫一人、犬一匹だけなんて会場もありましたが(笑)、この日はなんと三公演とも超満員!!! 
"新王平グラウンド"ではゆったりしたリズムが響くパフォーマンス 
"休暇村"では元気な女性陣とじっくり聴き入ってくれる男性陣&ワンちゃんというコントラストの中、自由な調和のパフォーマンス 
"大島中学校"はなんとお客様が全員女性!さらに途中で駆けつけてくれた島の語り部・すん子さんの差し入れヤクルトで、ライヴ中にみんなで乾杯しちゃったお祭り騒ぎのパフォーマンス 
同じ島内でも会場によって、詩や講談の響きがまるで異なり、且つ、とても深いところで皆さんが言葉を受け止めてくださっているのがわかり、芸術や芸能の根源と最新が垣間見えたライヴとなりました 
人は誰しも生涯現役なのだ~~~ 



2/6(木)「愛以上の讃歌」 
◇11:00~ 福島・大久公民館 
吹雪の中一日を駆け抜けて、辿り着いたのは久之浜・大久地区の公民館 
"おでかけアリオス"で何度も訪れ、二ヶ月前も福祉施設でライヴをやらせていただいたばかりの、馴染み深い、お世話になりっぱなしの町です 
この日は地元の船大工・遠藤行道さんが、神田京子のために、桜の木で作ってくださった特製釈台!!!の贈呈式から幕開け~ 
とにかくこの町の人たちは、とてもおおらかで、明るいノリの方ばかりなので、終始弾けまくりのライヴとなりました 
以前に、「たしかなる風」「トブシルのうた」という二つの歌を、町のみんな&谷川賢作さん(作/編曲家)&自分でいっしょに生み出していることもあり、客席と舞台で絶妙な呼吸が育めて気持ちEかったっス! 
ライヴ後は、主催・運営をしてくださった"地域づくり協議会"の方々とワイワイランチ♪ 
この日を含めて、ツアー中はその土地々々のみなさんに地元のご馳走をたくさん振る舞っていただき、すっかり幸せ太りしてしまいましたので(笑)、江戸に戻ったら早速ポエトリーダイエットだぜっ 
そんなこんなで四泊五日の「愛以上の讃歌」はアッという間に終了~ 
ツアー中、お手伝いをいただいた吉澤泰治さん(フライヤー作成、車輌運転、会場設営)を始め、いわきアリオスの前田優子さん、矢吹修一さん、そして常日頃からのライヴ会場にて活動支援金などのサポートをしてくださった皆様、本当にありがとうございました
応援してくれている皆様がいて今回のツアーができたことや、東北のことを多くの方が忘れていないということを被災地のお客様に伝えると、たくさんの方が瞳を輝かせて喜ばれておりました 
最後に旅先で響いた言葉をいくつか 

"亡くなった母ちゃんをおもえば、自分が笑っていなければ親不孝になる。笑っていれば親孝行になる。だからわたしはいつも笑ってるんだ" 
"生きるということは、食べるということだ。さ、どんどん食え" 
"東京や都市部へ行くと、いろんな部分で変化していっているのに、自分たちの暮らす所はあの震災以来ほとんど変わっていない。時間が止まっているみたいです" 
"原発や、放射能の情報は、日本のメディアではほとんど伝えてくれないので、海外のメディアから得ています" 
"政治よりも、芸術に、これからは期待したい" 



 



以上、ここ最近の冬真っ盛りの中のステージを振り返ってみました~ 

よくいつのパフォーマンスがよかったとか、どの土地が一番だったとかを話す人がいますが、詩を表現することを生業(命がけのヒマツブシ)に旅をしている自分の場合は、そのような感想は持ちません 
毎回異なるベストや一番がそこにはあり、それを見いだせなくなったら、おれは詩をやめます 
本番中にお客さんが見せてくれる表情の向こうに、それぞれの日常の中の無表情があり、そこに向かって語りかけ、繋がり、光と遂げる 
そんな"いま"をあなたといっしょに創っていくことが一番大好きです∞ 




と、いう訳で! 
今月2/27(木)20:00~は 
桑原滝弥ソロライヴ「生き際について」@クロコダイル 
http://www.crocodile-live.jp/index2.html 


ちゃんと"殺"しますからよろしく 
あなたと何かがもっと輝けますように 

2014年2月8日土曜日

「ことば飛ばせ」開催延期のお知らせ

本日開催を予定しておりました 
熊谷コルドバ「ことば飛ばせ」朗読会は 
雪の影響により中止延期となりました 
申し訳ございません 
振替日等決定いたしましたら、またご報告させていただきます 
何卒よろしくお願いいたします 

桑原滝弥