2020年7月21日火曜日

tele-

先日は 
「蓬莱座オープンマイク1」へ 
愛あるご来場をいただきまして 
誠にありがとうございました 

コロナの感染が収まらないなか 
葛藤を抱えながら 
それでも参加してくださったみなさんに 
心より感謝いたします 

山口に来て五ヶ月 
やっとライヴのスタートを切ることができ 
ほんとうに感無量です 



当日は 
ソーシャルディスタンスを守れる 
程よい客席の埋まり具合で 
楽しくイベントを進行することができました 

山口ではこういった 
オープンマイクのイベント自体に馴染みが薄く 
もっと言えばアート系のライヴの絶対数が少ないせいか 

エントリーをして何かしら表現をしようという方よりも 
観覧のお客様が多かったので 
まずはアートや表現というものを身近に感じてもらうため 
簡単な詩のワークショップをやらせてもらいました 



漠然と詩を書いてくれと言われたら 
オイラだって書けませんので 

蓬莱座のなかを探検して 
そのあとにある投げかけをさせてもらって 
詩をつくってもらいました 

それから書いたものをシャッフルして 
自分以外の人の書いたものを 
それぞれが朗読する形で 
発表し合いました 



結果とても新鮮な 
詩を感じあうひとときを 
共有することができました 

自分が書いたものを 
他人の声で聴く趣だったり 
その瞬間に閃いたことを 
すぐに発信し合う即興性やライヴ感だったり 

ドキドキしながらも 
あたたかい 
自由な一体感が生まれたようにおもいます 

今後も蓬莱座オープンマイクでは 
こういった詩やアートに親しんでもらえる 
時間を設けていきますので 
どうかお楽しみに☆ 



ワークショップの後は 
いよいよオープンマイク! 

第一回目となる今回は 
三名の方がエントリーしてくれました 

抽選にて決まった登場順にご紹介しますと・・・ 

Youihiro Hara 
麻生有里 
ちはやはやぱや 



トップのYouichiro Haraさんは 
オープンマイクはもちろんのこと 
人前で表現することも 
まったくの初めてだという 

このイベントのスタートを飾るのに 
これ以上ないくらいふさわしい存在 

フリートークと中原中也の詩を朗読 
そのすべてが瑞々しくて尊かったです 
次はオリジナルの詩を書いて来てねという 
オイラの無茶ぶりに笑顔でうなずいてくれました 



二番手の麻生有里さんは 
10年前に渋谷 space turboでやっていた頃の 
オイラ&イシダユーリさん主催の 
詩のオープンマイク「tamatogi」に 
よく参加してくださっていた詩人 

聞けば 
人生初のオープンマイク体験が 
このtamatogiだったとか 

その後 
東京から山口へ移られていて 
オイラの昨年の山口遠征のときに 
久々の再会を果たしたのでした 

淡々と 
でもたしかな熱をこめて 
蓬莱座の時空に流れる 
有里さんの詩は 

生まれたばかりのこのイベントに 
しなやかで決して折れない 
背骨のようなものを 
通してくださったような気がします 



三番手 
この夜のトリを決めてくれたのは 
ちはやはやぱやさん 

写真、デザイン、動画、文章、音楽… 
さまざま表現スタイルで作品を発表する彼女が 
この日選んで届けてくれたのは 
まっすぐな 
詩 

オイラのライヴ時にいつもやる口上に対抗しての 
はやぱやオリジナル口上からの詩の朗読は 
剥き出しで 

剥き出しすぎて 
詩と呼ぶにはあまりにも無防備で 
でもその詩じゃないところが 
逆に詩を感じさせてくれる 

そんな 
まさに”今”しかできない 
ライヴでした 



最後にエピローグ的に 
オイラも普段のライヴでは詠まない詩を 
三編ほど詠ませてもらって 
記念すべき「蓬莱座オープンマイク」 
第一回目は 
幕 

詩人が主催のせいか 
今回は詩のパフォーマンスがつづきましたが 
このオープンマイクは全ジャンルOKのイベントです 

すでにはやぱやさんは次回は”歌いたい”と言ってくれていますし 
他にもいろんな表現ジャンルの人が 
近い将来の参戦を表明してくれていますので 
これからがますます楽しみです 



コロナの感染状況を見ながらになりますが 
基本は毎月第三土曜日17時~ 
定期開催してまいりますので 

エントリーでも 
観覧でも 
どちらにするかは 
その日その時その瞬間に 
決めてもらってかまいませんので 
気軽にあそびにいらしてください 

よろしくお願いします 



オイラが 
あなたの命を 
本気で祝福します 




◇「蓬莱座オープンマイク2」 
2020年8月15日(土)17:00~ 
旧蓬莱閣にて開催 

※疫病流布、自然災害等の予期せぬ事態により開催が延期となる可能性があります。 
※関連サイト「桑原滝弥・情報ブログ」 http://shijinrui.blogspot.jp/ をご確認の上、ご来場ください。 




* 



さてさて 

久々にイベントの 
レポートっぽいことを書きましたが 
もちろん他にも 
いろいろやらせてもらっております 

今週末には 
二ヶ月に一度の 
あの雑誌が発売になります 



今回編集部からもらったお題は 
telework,telephone,telepathy.telescope・・・ 
などといった言葉でもよく目にする 
接頭辞で”遠く”を意味する 

「tele-」 

果たしてどんな詩が生まれたやら 
ぜひ誌面にて 
イケヤシロウさんのイラストとともに 
全文を味わってください~ 




◇2020年7月25日(土)発売 

隔月誌「シェルスクリプトマガジンVol.67 2020 August」 

世界で唯一のシェルスクリプト専門誌! 
詩人・桑原滝弥による 
コンピューター用語、及び、 
関連ワードをタイトルに詩を作るシリーズ掲載 
イラスト・イケヤシロウ 

定価:本体500円+税 
発行:USP研究所 
※全国書店、amazonなどの通販サイトで発売。 
https://www.usp-lab.com/pub.magazine.html 





帰りたや 
あの里へ 

山を越え 
橋を渡り 

踏みしめたや 
あの道を 

草を蹴り 
土に触れ 

眠りたや 
母の胸に 

畳を嗅ぎ 
湯気に揺れ 

信じたや 
わが明日よ 


【掲載詩 ~tele-~ より】